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京都市中京区のシモヤマ会計事務所

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家と財産を守るための~不動産の相続対策 相続人が隣接地問題に巻き込まれないために

 相続人が隣接地問題を回避するためには、隣接地との境界を確定し使用について隣接地の所有者と合意しておくことが重要です。




 自宅の土地は隣接地との境界が不明であり、建物の一部が隣接地に越境している可能性があります。隣接地の方とは、挨拶を交わすなど関係は良好で、今のところ撤去を求められることはありません。しかし、知人から相続などが原因で所有者が変更となった場合に、越境している部分について撤去を求められることや、境界が確定できないことにより、相続人が自宅を売却できなくなることもあると聞いてしまい、相続人が争いに巻き込まれるのではないか心配です。現時点でできる対策を教えてください。




 土地の境界が不明とのことですので、まずは土地家屋調査士に境界確定測量を依頼し、土地の境界をはっきりさせることが必要です。




 境界確定測量とは、測量をして面積を求めるのと同時に、隣接地の土地所有者が立ち合いを行い、境界を確定させることをいいます。隣接地は、民有地(民民査定)だけでなく、公道や水路、公園などの公有地(官民査定)を含みます。測量には現況測量といわれるものがありますが、現況測量は、所有者の指示した地点により測量を行うものであり、主に面積を測ることを目的としています。そのため、隣接地所有者の立ち合いを求めませんので、現況測量のみで境界を確定させることはできません。
 境界確定測量を行うことで、登記簿に記載されている面積との違いが分かります。また、隣接地との境界が確定しますので、越境関係についても把握することができます。
 塀や雨どいなどの一部が相手側に越境している場合は、隣接地所有者との間で越境に関する覚書を交わすことにより争いを防ぎます。

 越境に関する覚書は、境界についてお互いで確定し、越境している部分については現状のまま利用することは容認し、将来、現在の建物や構築物などの建て替えなどをするときに、境界をお互いに順守し、再建築、再構築を行うという内容になります。また、相続や譲渡などにより、所有者が変更となる場合も、覚書の内容をお互いに引き継ぐことを記載します。

 境界確定測量を行い、境界を確定させることと、越境部分が発覚した場合は、越境についての覚書を取り交わしておけば、相続人や譲受人も、確定した境界や覚書の内容を引き継ぐことになりますので、次世代の方が争いに巻き込まれることが避けられます。

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万一に備えるための~保険の相続対策 生命保険の契約窓口

 生命保険の契約では、契約者の意向を十分に把握し、長期のスタンスで提案してくれる窓口を選ぶことが重要です。




 会社を経営している関係で取引銀行や証券会社からも生命保険を勧められることがあります。
 これまで生命保険は知り合いの代理店で契約していましたが、今回、銀行の担当者から相続対策として「銀行専用の商品で、生命保険代理店では取り扱っていない」という商品を提案されました。窓口によって商品や手数料に違いがあるのでしょうか?




 契約窓口によって取り扱っている商品に違いはありますが、値引き等は法で禁止されていますので、同じ保険商品で契約者の負担が異なることはありません。生命保険は長期にわたる契約ですので、中立的な立場の専門家から総合的なアドバイスをもらい、じっくり検討されるとよいでしょう。




 生命保険を契約する窓口と主な特徴は 次のとおりです。

    • 1.生命保険会社
       営業社員(ライフプランナーと呼ぶ会社も多い)
        自社商品のみ取り扱う

 

    • 2.生命保険代理店保険
       販売を専業とする専業代理店(プロ代理店)の他、損保代理店やコンサルティング業、その他税理士や社労士などの事業者が生命保険代理店業を営んでいる副業代理店がある。
       ①乗り合い代理店
        複数の保険会社の商品を取り扱う
       ②専属代理店
        1つの保険会社の商品のみ専属契約で取り扱う

 

    • 3.銀行・証券会社などの金融機関の窓口販売
       取り扱う保険会社、商品は銀行、証券会社等により異なる

 

  • 4.通販(広告、インターネット)
     通販商品として認可された商品に限定されている

     最近増えてきた来店型の保険ショップは2.①に該当します。

     3.で取り扱う商品の中には今回、銀行の営業の方がおっしゃるとおり、銀行等の金融機関専用として設定されているものが多くあります。

     生命保険会社によって商品の特徴や保険料に差がありますので、複数の会社の商品を比較することが大切ですが、1.の営業担当者から提案をうけ検討される場合、他社商品の情報を収集するには他の窓口に依頼することになります。2.①で複数の生命保険会社と代理店契約をしている場合でも、代理店によって取扱い保険会社が異なっていますので、どの生命保険会社と代理店契約をしているか、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

     また、生命保険では、保険会社が契約時期や商品ごとにあらかじめ事務費などの事業費率を見込んで保険料を決めていますので、加入時に契約者が直接負担する手数料は発生しません。よって、窓口によって契約者の負担が異なることはありません。募集にあたって、特別な利益を提供すること、保険料の値引き等が法令で禁じられていますので、値引きで差が出ることもありません。

     生命保険は、長期にわたる契約ですので、加入窓口を決めるに際しては、
    ・契約者の意向を十分に把握し、長期のスタンスで多くの選択肢を前提に提案してもらっているか?
    ・後々、相談やメンテナンスなど、アフターフォローをしっかり行ってもらえるか? 不都合が生じないか?
    という点に重きをおいて、中立的な立場の専門家にアドバイスをもらいながら、じっくり検討されることをお勧めします。

 

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トラブルにならないための~法律の相続対策 相続登記と建物滅失登記

 今回は相談事例を通じて、相続登記と建物滅失登記についてご紹介します

 


 何年も前に亡くなった祖父名義の古い建物があります。誰も住んでいないので、取り壊したいと思っていますが、取り壊す前に、相続人である私への名義変更をする必要がありますか。
 私の父も、祖父亡き後に亡くなっており、父の兄弟姉妹の中にもすでに亡くなった人がいるため、可能なら、名義変更せずに取り壊したいと考えています。




 2つの問題があります。

  • ①建物の所有者は誰か
      (建物を取り壊す権限を持つのは誰か)

  • ②名義変更(所有権移転登記)が必要か
      (名義変更しないと、取り壊せないか?また、滅失登記ができないか?)





①について

 亡祖父の財産について遺産分割協議が整っていれば、その方に所有権があります。所有権がある方が、建物を取り壊す権限を持ちます。

 ご質問の場合、質問者様が建物を取得する内容の遺産分割協議がされていれば、質問者様が所有者となりますので、取り壊すことは問題ありません。

 遺産分割協議がされていない場合は、法定相続人が法定相続分にて建物を共有している状態になります。この場合、そのうちの一人が勝手に建物を取り壊すことはできません。他の相続人が建物を取り壊すことを了承し、または、質問者様が取得することの遺産分割協議が整えば、質問者様が取り壊すことができます。

②について

 所有者が明らかになったとして、現在の所有者への名義変更(所有権移転登記)が必要かどうかは、別の話になります。

 建物の取り壊しは解体業者に依頼されると思いますが、解体業者も所有者でない方からは依頼をもらえませんので、なんらかの確認はされると思います。登記がされていない(名義変更していない)場合は、遺産分割協議などで確認できればよいかと思いますが、念のため解体業者にご確認下さい。

 また、取り壊した後に建物の滅失登記をしますが、このとき、登記名義が祖父名義のままの場合でも、滅失登記は可能です。(滅失登記の際には、戸籍等を添付して、申請人が名義人の相続人であることを証明することで足ります。)

 なお、被相続人の居住の用に供していた家屋及びその敷地に対し、空き家の譲渡所得税特別控除の適用をお考えの場合には、取り壊す家屋の登記名義の変更の要否について、弊事務所までお問い合わせ下さい。

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お金に困らないための~税金の相続対策 相続を放棄した場合の相続税の計算

 相続の放棄があった場合でも、その放棄がなかったものとして相続税額を計算します。




 私には長男、長女、次女、三女の4人の子がいます。夫は15年前に亡くなりました。夫の相続の際には、跡継ぎである長男がほとんどの財産を相続しました。その長男が、先日亡くなりました。長男は独身で子供もおりません。私が相続人になるということですが、私も年老いていますので、今更財産を相続するのも、と思っております。私が相続を放棄すると、他の子供たちが相続することになると聞きました。子供たちが相続した場合、相続税はどうなりますか?(長男の財産は1億3,600万円です。)




 お母様が相続を放棄しなかったものとして、相続税を計算します。




 被相続人の財産を相続する方には、優先順位があります。まず優先的に相続できるのは、配偶者と子供(子供が先に亡くなっている場合には孫)です。子供や孫がいない場合には、配偶者と両親や祖父母、子供(孫)も両親(祖父母)もいない場合には、配偶者と兄弟姉妹が相続することとなります。
 両親はいるけれど、「相続放棄する。」と言う場合には、相続人は次の順位に繰り越され、被相続人の財産は兄弟姉妹が相続することとなります。
 つまりご質問の場合には、長男の財産は長女、次女、三女の3人が相続することとなります。
 
 これら相続に関するルールは、「民法」という法律に定められています。財産を相続する手続きは民法に従って行われますが、それにより発生する相続税は「相続税法」という別の法律に基づいて計算し、納税します。
 相続税法は「課税」を目的とした法律ですので、人によって課税が不公平になることのないように、同じ相続に関するルールでも一部、民法とは異なる特別なルールが設けられています。
 例えば、ご質問のようにお母さまが相続を放棄したために、相続人が次の順位の方(兄弟姉妹)に移行した場合にもこの特別ルールが適用されます。

 

 これら法定相続人の数や法定相続分は、相続税の計算過程において、基礎控除や生命保険の非課税金額、相続税の総額の計算などで使用します。

 ご質問の場合で、お母様が放棄した場合の相続税について確認してみましょう。

(*)相続税額の加算額
 配偶者、および一親等の血族、すなわち子(代襲相続人となった孫を含み、代襲相続人となっていない孫養子を除く。)および直系尊属(父母)以外の方が相続等した場合には、その人の相続税額が20%加算されます。
 ご質問の例ではお母様の相続放棄後の相続人全員が加算対象者ですので、相続税の総額全額に20%が加算されます。
 お母様が放棄せず相続した場合には、加算されません。

 民法上の相続人は3人ですが、相続税の計算上は1人。民法上の法定相続分は各人1/3ですが、相続税の総額を計算する上で用いる法定相続分は1/1となります。


<まとめ>

  • 相続税法上は、相続放棄をした人がいても放棄をしなかったものとして、法定相続人の数、法定相続分を計算します。
  • 民法上の法定相続人の人数と、相続税法上の法定相続人の人数は必ずしも一致しません。
  • 相続税法における特別なルールは、税金を計算する際のみに適用されるルールです。



<参考条文> 相続税法第15条、第16条

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家と財産を守るための~不動産の相続対策 平成29年路線価について

 平成29年の相続税路線価の動向について紹介します。




 先日、平成29年の「路線価」が公表されたというニュースをみました。今年の結果の特徴を教えてください。




 全国の標準宅地の評価基準額の平均変動率は前年比0.4%のプラスとなり、都道府県別では、東京の一極集中が目立ち、日本社会の縮図が浮き彫りとなりました。以下、詳細解説にてご確認ください。




 「路線価」には、相続税路線価と固定資産路線価がありますが、一般にいう「路線価」は相続税路線価を指し、相続税や贈与税の算定の基準となるもので、国税庁が公表します。3月に国土交通省が発表した地価公示と同様、毎年1月1日時点における1平方メートルあたりの土地価格を示したもので、地価公示価格等を基として算定した価格の概ね80%を目安として評価されています。平成29年分の路線価は、平成29年1月1日から12月31日までに発生した相続・贈与に関わる相続税・贈与税の申告に利用されることになります。

 今回の路線価の概況をみてみましょう。全国の標準宅地の評価基準額の平均変動率は前年比0.4%のプラスとなりました。リーマンショック以降8年ぶりに0.2%の上昇となった前年に続き2年連続の上昇となり上昇幅が拡大しました。前年を上回ったのは東京都、大阪府、愛知県など13都道府県であり、昨年の14都府県から減少しました。一方、前年より下落した県は秋田県、愛媛県、三重県など32県であり、昨年の33県から減少しました。

 都道府県庁所在地の最高路線価をみると、27都市(昨年は25都市)が上昇しました。うち東京や横浜、大阪のほか、京都、神戸、札幌、仙台、広島、福岡、金沢の10都市の上昇率が10%超となりました。地点別の最高路線価地は、東京・銀座の文具店「鳩居堂」前が1平方メートルあたり4,032万円で、32年連続日本一となるとともに対前年比+26.0%と上昇率もトップとなりました。この価格はリーマンショック前の水準はもとより、バブル期(1992年に記録した過去最高額3,650万円)をも上回る水準です。東京・銀座に続く第2位は大阪・梅田の1,176万円(前年比+15.7%)、3位は横浜駅西口の904万円(同+15.7%)と続いていますが、大阪・梅田でも東京・銀座の3割弱の水準に留まっており、東京・銀座の突出ぶりが際立つ結果となっています。

 上記とは反対に、最高路線価が最も低かった都道府県庁所在地は鳥取の11万円であり、秋田の12万円が続いています。但し、鳥取は対前年比がプラスマイナス0%(昨年は-4.3%)と下げ止まったのに対し、秋田は対前年比-4.0%(昨年は-3.8%)と下落傾向が続いており、この傾向が続けば、秋田が鳥取を下回る可能性もありそうです。

 なお、東京・銀座の路線価は鳥取の路線価の約367倍ということになり、東京一極集中や、少子高齢化及び人口減に悩む地方といった日本社会の縮図が路線価を通して浮き彫りになっているともいえます。

 路線価については、下記の路線価図等閲覧のページで確認できます。

 平成29年分路線価図等閲覧
  http://www.rosenka.nta.go.jp/
 国税庁の発表資料(都道府県庁所在都市の最高路線価についても掲載)
  https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2017/rosenka/rosenka.pdf

 

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万一に備えるための~保険の相続対策 死亡退職金と生命保険の活用

 会社が契約者となり生命保険に加入し、遺族に退職金を支払うことで遺族の相続税納税資金を確保できます。




 私は、現在60歳で会社を経営しており、代表取締役です。先日、取引金融機関の勧めで相続税のシミュレーションをしました。結果は、会社の土地建物、自社株が保有資産の割合で多くを占めていました。その影響から、相続税額は、現在保有している預貯金額を上回っていました。今後の会社の業績見通しは良く、自社株の評価額が上昇していくと、さらに相続税額が高くなるため、納税資金を確保する必要があるとアドバイス頂きました。
 そして、会社が契約者・受取人、被保険者は私となる契約で生命保険に加入し、相続発生時には、会社に支払われる死亡保険金を死亡退職金の原資として家族へ支払い、納税資金を確保するという提案を頂きました。
 金融機関からの提案内容について改めて教えてください。
 また、死亡退職金に相続税法上の非課税枠があると伺いましたが、どのような内容でしょうか?
 私には法定相続人が3名います。




 今回のご提案内容は、会社で保険契約を締結することが前提となっています。会社が契約者となり生命保険に加入し、遺族に退職金を支払うことで遺族の相続税納税資金を確保できます。




 国税庁のタックスアンサーには、非課税となる退職手当金等として、以下の記載があります。


 相続人が受け取った退職手当金等はその全額が相続税の対象となるわけではありません。
 全ての相続人(相続を放棄した人や相続権を失った人は含まれません。)が取得した退職手当金等を合計した額が、非課税限度額以下のときは課税されません。

 非課税限度額は次の式により計算した額です。

 500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額

 なお、相続人以外の人が取得した退職手当金等には、非課税の適用はありません。

  1. (注)
  2. 法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいいます。
  3. 法定相続人の中に養子がいる場合の法定相続人の数に含める養子の数は、実子がいるときは1人、実子がいないときは2人までとなります。

 法定相続人の数に含める養子の数の制限については、相続人の中に養子がいるときを参照してください。



 よって、法定相続人3名の場合は、死亡退職金の非課税限度額は、500万円×3名=1,500万円となります。

 ご提案内容は、会社で保険契約を締結することが前提となっています。
 会社が契約者・受取人となる契約に加入すると、保険金の受取りは会社となりますので、保険会社から直接ご遺族に保険金が支払われるわけではありません。
 ただし、保険金を受け取った会社が、これを死亡退職金の原資として、ご遺族へ支払うことはできます。そのため、ご遺族(相続人)は、死亡退職金を受取り、相続税の納税資金を確保することができます。
 また、会社が契約者・保険金受取人となって生命保険に加入する場合、保険種類によって、会社は保険料の全額または一部を法人税額の計算上損金に算入することができます。損金算入できると、会社は保険料を支払った年の利益を圧縮して、課税を繰り延べることもできます。
 ただし、相続対策は長期間になることも予想されますので、保険期間は終身もしくは長期になる契約をお勧めします。

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トラブルにならないための~法律の相続対策 父と祖父が共有している土地の相続

 今回は相談事例を通じて、父と祖父が共有している土地の相続についてご紹介します。

 



 私の父が亡くなり財産を調査したところ、父と祖父(父の父。前年以前にすでに死亡)と共有で所有している土地が発見されました。祖父には、複数の子供がいました。私を含む父の相続人、祖父の相続人全員の総意として「土地の名義をきれいにしたいので、土地の所有者を私にすべて統一したい」との考えがありますが、どのような手続きをとればよろしいのでしょうか。




 ご質問の件につきまして、土地の名義をご相談者様にする場合、お祖父様(以下「被相続人の父」といいます。)の土地の持分をお父様(以下「被相続人」といいます。)が取得し、その後、被相続人の土地の従前からの持分と合わせた土地の所有権をご相談者様が相続するという流れになります。




 この流れに必要な具体的な手続きは、ご質問を踏まえた事実関係に基づき、下記を前提とした場合、以下(1)~(3)となります。

<前提>
 ・被相続人と被相続人の父の2名共有の土地(以下「本件土地」といいます。)
 ・被相続人より前に被相続人の父が死亡
 ・被相続人の父の相続人は子(被相続人を含む)で被相続人以外の子は存命
 ・被相続人の父の配偶者は被相続人の父より前に死亡
 ・被相続人の相続人が複数名いる
 ・被相続人、被相続人の父の共有する本件土地について、共に遺言もなく遺産分割協議も現在までなされていない

<手続>
(1)被相続人の父の本件土地の持分について、被相続人の父の相続人全員により、本件土地持分を被相続人の所有とする遺産分割協議を行う。
(2)(1)の遺産分割協議により被相続人が取得した被相続人の父の持分と、被相続人が 従前から所有していた持分(つまり本件土地の所有権)について被相続人の相続人全員によりご相談者様を所有者とする遺産分割協議を行う。
(3)本件土地について(1)、(2)の遺産分割協議に基づき、ご相談者様を所有者とする相続登記をする。

 なお、前提が異なる場合は上記と異なる手続きになる場合があります。

 また、具体的な登記の手続きや登記必要書類は、実際の相続関係により異なりますので、具体的には司法書士までお問い合わせすることをお薦めいたします。

 

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お金に困らないための~税金の相続対策 親の援助で住宅建築、贈与の問題は?

 親の一部援助で住宅建築した場合、この援助部分はどのように取扱われますか?




 現在賃貸マンションに住んでいるのですが、祖父の所有している空き地があるので、そこにマイホームを建築しようと思っています。建築資金のうち、半分の1,500万円は父が援助してくれると言っています。残り1,500万円は、私が住宅ローンを組むことになります。両親が援助してくれた部分は、どのように取扱われますか?また、土地についてはどのようにすればよいのでしょうか?




 資金拠出と登記名義を同等にしないと、贈与の問題が生じます。また土地については、おじい様が住宅ローンの抵当権設定に承諾をして下さるようであれば、土地はおじい様名義のままでその上に質問者様名義で家屋を建築することが可能です。




 お父様が援助して下さる1,500万円の部分について、特段の手続きを取らない場合には、新築する建物は1,500万円相当(=1/2)をお父様の名義にて登記しなければなりません。不動産の登記をする場合には、資金の拠出額に応じた持分にて登記をしないと、「贈与」という問題が生じるからです。



 しかし一定の住宅を取得するための資金の贈与であれば、一定額までは非課税で贈与を受けることができ、この制度を利用すれば資金拠出と登記名義を同等にしなくても、贈与税の負担を軽減することができます。

 では、具体的にその制度の内容をご紹介します。

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度

【贈与者】

  • 父、母、祖父、祖母など(直系尊属)

【受贈者】

  • 贈与年の1月1日において、20歳以上である子、孫で、その年の合計所得金額が2,000万円以下の者
  • *合計所得金額とは、給与所得(給与収入から給与所得控除額を控除した額)、不動産所得、事業所得(いずれも収入金額から経費、青色申告特別控除額を控除した額)などの合計額。

【贈与財産】

  • 受贈者の自宅の購入、建築又は増改築に充てるための資金
  • *その全額を、贈与の翌年3月15日までに住宅に充当。
      翌年3月15日までにその居宅に居住又はその後速やかに居住する予定。

【非課税限度額】

【取得家屋等の要件】

  • 登記床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 建築後使用されたことのない住宅用家屋
  • 建築後使用されたことのある住宅用家屋で、築20年以内(一定の場合には25年以内)又は耐震基準を満たしている、など一定の要件を満たした家屋
  • その他、一定の要件を満たした増改築  など

【適用手続き】

  • 贈与税の申告期限内(贈与の翌年2月1日~3月15日)に、贈与税の申告書に特例の適用を受ける旨の記載及び添付書類を添付して提出
  • *期限内申告書を提出した場合に限り、適用可能

【その他】

  • 暦年課税の場合には基礎控除(110万円)、相続時精算課税制度の場合には特別控除(2,500万円)と併用可能
  • 相続開始前3年内贈与の加算の適用なし

 ご質問の場合で、住宅取得等資金の贈与税の非課税制度の適用を受けた場合には、 次のようになります。


<まとめ>

  • 不動産購入等にあたっては、資金の拠出割合に応じて、持分を登記しましょう。
  • 住宅取得等資金の贈与税の非課税特例の適用にあたっては、必ず期限内申告書の提出が必要です。
  • 住宅取得等資金の贈与税の非課税額については、3年内加算の適用を受けません。

<根拠条文> 租税特別措置法第70条の2

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夏期休業日のご案内

弊事務所の夏期休業日をご案内いたします。

ご不便をお掛けいたしますが、何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

■休業期間
 2017年8月11日(金)~2017年8月15日(火)


家と財産を守るための~不動産の相続対策 空き家を売却したときの特例 適用のポイント

 空き家を売却したときの特例について、適用するにあたり気をつけるべきポイントを教えてください。




 親が住んでいた古い空き家を相続で取得しました。調べたところ、空き家を売った時の特例として儲けのうち3,000万円まで税金がかからない制度があることがわかり、この制度を利用できそうなのですが、知り合いから「適用できないこともあるらしい」との話を聞きました。相続時期や建物の建築年月日などは制度を適用するための要件,に合致しているのですが、その他の適用要件で気をつけないといけないことがあるのでしょうか。




 適用するにあたって気をつけるべきポイントとして、たとえば被相続人が死亡直前にどこに住んでいたのか、があります。




○「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」の制度の概要

 この制度は、相続又は遺贈によって被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等を売却したとき、一定の要件に当てはまるときは(主として被相続人の居住の用に供されていた一の建築物に限る)、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができる制度です。俗に「相続した空き家を譲渡した場合の3,000万円特別控除」、などとも言われています。
「被相続人居住用家屋」とは、下記3つの要件全て当てはまるものをいいます。

  1. 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築されたこと。
  2. 区分所有建物登記がされている建物でないこと。
  3. 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと。

 この要件の中で、「主として被相続人の居住の用に供されていた一の建築物」とありますが、これは分かりやすく言い換えますと、「亡くなった方の生活の本拠であった不動産」となります、したがって、お亡くなりになる直前に、生活の本拠として施設等に入居していた場合には特例を受けることができない可能性があります。

 例えば被相続人が亡くなる一年前から老人ホームに入居し、住民票等も異動していると、自宅であった不動産は「生活の本拠」とはみなされず、特例を受けることができなくなる場合が挙げられます。

 この特例の適用を受けるために、確定申告時に「被相続人居住用家屋等確認申請書」を添付することになりますが、この申請書の添付書類に「被相続人の除票住民票の写し」が必要となり、この書類で生活の本拠であったかを判断されます。
建物の建築年月日や相続開始時期等が適用要件に合致していたとしても、「生活の本拠」であったことも、適用するための要件の一つです。ご留意ください。

 なお、上記以外にも「売買代金が1億円以下であること」や、「土地建物で売却する場合、一定の耐震基準を満たすものであること」、「建物を壊して土地のみの譲渡」でも適用が可能であることなど、様々な要件がありますので、適用に当たっては当事務所にご相談ください。

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