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家と財産を守るための~不動産の相続対策 親の実家を相続するための方法

 実家など相続人が分割して取得することが難しい財産がある場合には、代償分割という方法があります。




 先日、同居していた母が亡くなり相続が発生しました。相続人は兄と私の二人です。遺産分割の件で、兄とは、遺産について均等に相続することで話を進めていますが、実家(不動産)の分け方について話がまとまりません。私は、住み慣れた実家で生活を続けたいのですが、兄は、実家を共有せず、売却して金銭にかえることを主張しています。兄を納得させ、私が実家を相続する方法はないのでしょうか。




 今回のケースは、代償分割により解決できるのではないかと思います。代償分割とは、不動産などの物理的に分けられない遺産に対して、複数の相続人がいる場合、その遺産を相続した者が他の相続人に差額の代償金を支払うことをいいます。




 遺産分割には、代償分割の他にも、遺産を現物のまま分割する方法(現物分割)、遺産を売却して、売却代金を分割する方法(換価分割)などがあります。

 代償分割を行うときに問題となるのは、相続財産の中から代償金を支払うことができないなど、代償金が用意できないことです。代償金を用意するのが難しい場合は、他の相続人の承諾を得たうえで、代償金を分割して支払うこと、相続する不動産を担保として融資を受けて代償金を準備し、金融機関に返済する方法、リースバックなどが考えられます。

 リースバックは、遺産である不動産(実家)を第三者に売却した後、売却代金を受け取り、売却した相手方と賃貸借契約を締結し、そのまま不動産を利用する方法です。ただし、リースバックには、時価よりも低い金額でしか売却できないこと、売却時に費用がかかることなど、デメリットもありますので、利用する場合は、制度をよく理解することが必要です。

 なお、代償分割を行う場合に、遺産分割協議書の中で代償分割により他の相続人に代償として金銭を支払うことを記載しなければ、代償金の支払いが単なる贈与であるとみなされ、贈与税が課税されることがありますので注意が必要です。また、税務上は、次の点にご留意ください。

    • ✓代償財産の価額は、代償分割の対象となった財産を現物で取得した人が他の相続人などに対して負担した債務の額の相続開始時の金額となります。よって、代償債務額を「代償分割時の時価」を基準に決定した場合には、相続税の課税価格の計算において調整が行われます。

 

    • ✓代償財産は現金である必要はありませんが、現金以外の場合には譲渡所得として所得税や住民税などの負担が生じる場合があります。

 

  • ✓代償財産が不動産である場合には、代償を受ける側に不動産取得税と登録免許税がかかり、代償分割による移転登記は登録免許税の税率が20/1000と、相続による場合(4/1000)に比べると負担増になります。

 <参考>
   国税庁タックスアンサー No.4173 代償分割が行われた場合の相続税の課税価格の計算

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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万一に備えるための~保険の相続対策 相続を放棄した場合の死亡保険金の受け取り

 被相続人が加入していた死亡保険金は受取人固有の財産であるため、相続放棄をした人も受け取ることができます。但し、相続財産として相続税の課税対象となります。




 先日、父が亡くなりました。父が加入していた生命保険があり、受取人は母と私(長男)となっていました。母は、 父の相続にあたり、相続放棄し父の財産をもらわない予定です。ただ、父の葬儀費用や母の今後の生活費に充てるため、生命保険だけは母も受け取りたいと考えています。母が保険金を受け取ることは可能でしょうか?

【契約内容】

契約者、被保険者=父、 
死亡保険金受取人=母、長男(受取割合 それぞれ1/2)  
保険種類=終身保険、 保険金額=1,000万円




 今回のケースでは、お母様は相続放棄をしても、死亡保険金500万円を受け取ることができます。注意点は、詳細解説でご確認ください。




 相続放棄とは、被相続人が亡くなった後に家庭裁判所に申し立てることにより、最初から相続人でなかったこととする方法です(民法939条)。相続の放棄をすると、預金や不動産といったプラスの財産を一切引き継ぐことができなくなると同時に、借金や保証人の地位といったマイナスの財産も引き継がなくてよくなります。

 では、なぜ相続放棄をした場合でも、死亡保険金を受け取れるのでしょうか?

 契約者と被保険者が同じ人の場合、死亡保険金は死亡した人の財産ではなく、保険金受取人の固有の財産となります。そのため、たとえ相続を放棄したとしても、死亡保険金を受け取ることができるのです。今回のケースでは、お母様は相続放棄をしても、死亡保険金500万円を受け取ることができます。

 但し、以下のような注意点があります。

    • ①死亡保険金は、税法上「みなし相続財産」として、相続税の課税対象となります。

 

  • ②相続を放棄した人は、生命保険金の非課税金額(※)の適用を受けることはできません。

※生命保険金の非課税金額とは
 相続税の計算において、生命保険は、「500万円×法定相続人の数」の額が非課税となります。 但し、相続人が保険金を受け取った場合に限ります。

 今回のケースの場合

  • ・お母様は、死亡保険金500万円を受け取ることはできますが、生命保険の非課税の適用はありません(但し、配偶者の税額軽減の規定は適用されます)。
  • ・ご長男様は、死亡保険金500万円を受け取り、かつ、生命保険金の非課税金額の適用を受けられます。

 生命保険金の非課税金額の計算をする際の法定相続人の数には、相続放棄した人も含めます。よって、500万円×2人(法定相続人:母・長男)=1,000万円が非課税金額となり、ご長男様は受け取った死亡保険金500万円全額が非課税となります。

<参考条文>
 相基通19の2-3

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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